湿度の健康への影響

2011-09-09

欧米の夏は、気温は高いが湿度が低いという高温低湿型の気候です。それに比べて日本の夏は、気温とともに湿度も上昇するという高温多湿型の気候です。日本の夏を気温以上に過ごしにくくしているものがこの湿度なのです。日本の夏を経験した欧米人は「日本の夏はまるでスチームバスだ」とよくいいますが、日本列島が位置する東アジアは、温帯モンスーン気候の地域に属し、世界的に見ても最も湿度の高い場所なのです。湿度というものは人の温熱感覚に大きな影響を与えるもので、気温が高くても湿度がさほど高くなければ、人はあまり暑いと感じません。逆に気温がそれほど高くなくても湿度が高ければ、人は蒸し暑く不快に感じます。不快指数が高いということは湿度が高いということなのです。湿度が上がるに従って人は体のダルさを感じ、物事に対する思考力や集中力、遂行能力が著しく減退します。さらにふだんでは気にならないことにもストレスを感じたりします。湿度が健康に与える悪影響は単に人の快適性に関わるものばかりではありません。家の中の湿度が高いと、人ばかりではなく家全体にさまざまな悪影響を及ぼします。そしてその悪影響は廻り廻って人に降りかかってくるのです。高湿度は微生物や虫類の発生、繁殖を促します。梅雨時、食品が腐りやすいのは、高湿度によりバクテリアなどの微生物が増えるからです。また家の構造物である木材を腐らせる腐朽菌を増やし、さらに鉄骨の酸化(錆)も進行させます。さらに湿度は高くなければ問題がないかというと、低湿度もそれなりの問題をはらんでいます。