欧米で10万円以下のスーツといえば、接着芯を使った量産品ばかりだが、リングジャケットやファイブワンエ業の手がけるビームスの10万円以下のスーツは、現在、イタリアのトップクラスの工場が手がける15万から20万円台の本毛芯スーツと遜色ない出来といわれる所以がそこにある。ビームスといえば、カジュアル先行のイメージがどうしても強いが、クロージング部門のこの良心的スーツが、日本のセレクトショップが手がけるオリジナルスーツの進化を支え、アパレル業界全体に大きな影響を与えた事実は、もっと評価されてもいい。そして、服好きから信頼に足る店と支持されている実績がビームスそのものの信頼に繋がっていることも間違いない事実である。現在、このクロージング部門の売り上げは、Nによれば、ビームス全体の約20%弱(04年実績)だそうだ。