心埋的な抵抗感を感じながらもこっそり美容外科を訪れる女性たちもいました。女優や水商売の女性、いわば美しさを商売にする人たち、あるいは、自殺してしまいたいほど自分の容貌にコンプレックスを持ち、ワラにもすがるような気持ちの女性たちでした。人目を避けるようにこっそり訪れる彼女たちを迎える医師たちのなかには、ばとんと手術経験もないシロウト同然の医師あるいはニセ医師もたくさんいたようです。たとえば今ならわずか五分間ですむ二重瞼の手術に縫ったりほどいたり、また縫い直したり延々一時間近くかける。当然、腫れがひどく、おまけに日が経つと二重が消えてしまう。ひどい場合は、手術跡だけが大きく残り、それこそ「お岩さん」のようになってしまう……。現在では、未熟な医師でもなければ考えられないようなトラブルが起きていた時代、いわば日本の美容外科のアングラ時代があったことは事実です。それが尾を引いて「美容整形は怖い」という一般通念にさえなってしまったこともありました。
[参考]
Beautyガイド|美容整形、脂肪吸引、ピクノジェノール